要求事項
- A5(210×148)/製本

課題
太洋社では、別冊表紙と本冊後見返しを一体化させる製本手法を採用し、別冊に穴を開けることなく、きれいに取り外せる仕様を実現しています。導入当初は束の薄いものでの使用が中心でしたが、次第に束の厚いものにも採用するようになり、本の重量が増すことから、より高い接着強度が求められるようになりました。
その結果、別冊を取り外す際に、前後のページに影響が出てしまうケースが見られるようになりました。こうした状況を踏まえ、お客様から前後のページへの影響をできるだけ抑えたいというご要望をいただいたことをきっかけに、製本仕様についてあらためて検証と見直しを行うこととなりました。
課題1 別冊の外れにくさと外しやすさの両立を実現
施策・提案
糊の塗布長さによる剝がれ具合の違いを確認するとともに、従来の上質紙に加えてコート紙など用紙選定の見直しを行いました。また、糊を塗布する面に加工の有無がある場合、剝がれやすさに影響が出るかどうかについてもテストを実施しました。

結果
用紙の種類や加工方法によっては接着が弱くなり、製本工程の途中で別冊が落ちてしまうことがありました。一方で、購入者の手元に届く前に別冊が外れてしまうことは絶対に避けなければならず、適切な強度を確保することは欠かせません。
とはいえ、単純に糊の量を増やせばよいわけではありません。強度を高めすぎると、今度は剝がれにくくなり、別冊を取り外す際にきれいに剥がれなくなる恐れがあります。こうした相反する条件のなかで最適なバランスを探るため、用紙選択や加工条件、糊付けの量と位置など、複数の要素を組み合わせながら丁寧にテストを重ねました。
その結果、別冊の外れにくさと外しやすさの両立を実現する、現在の赤本の仕様へとたどり着くことができました。